Human Economics

自由恋愛主義はジェンダー・ロールを強化する(改)―多様な供給と一様な需要

高齢者層ほどジェンダー・ロールをはじめとする伝統的価値観に親和的であり、若者ほどそうではない。この考えはよく普及している割には、その原因を問われる機会に乏しい。たしかに、30年ほど前の日本において高齢者・年配者と言えば「戦前生まれ」「昭和一…

「準性的サービス」とビルトイン・アファーマティブアクション

アファーマティブ・アクションという考え方があります。基本的に、社会における資源(人に効用を与える色々なもの)の分配は、自由競争に基づいた合意によって決定されます*1。しかし、特定の競争において、明らかに不利と考えられる属性の人々がいるとき、…

「情報の経済学」と倫理―合成の誤謬、合理的期待の視点から

今日は、いわゆる「善さ」、つまり道徳や美徳と呼ばれ、共同体によってその実践が推奨され、称讃の対象となるような倫理の起源について考察を加えたい*1。 筆者の仮説は、「あらゆる倫理は共同体のおかれた外的環境の中で、長期的にはもっとも合理的な行動原…

出生前診断を利用した「産み分け」の是認による男女平等実現の可能性

あらゆる社会思想は、論者の個人的背景と無縁ではあり得ません。かのジョン・メイナード・ケインズも In the long run we are all dead. (長期的には、我々は皆死んでしまう) と主張し、政府の財政出動による失業対策、経済の安定化を唱えましたが、一方で新…

限界効用理論から考える「承認の独占」について

「限界革命」とは、経済学における効用の捉え方に「限界(margin)」を導入し、古典派から新古典派への進化を可能とした学術上の革命のことです。いつ誰々が何々の論文を、という話は忘れたので下記を参照してください。 さて、この限界革命により、経済学は効…

自由恋愛社会はジェンダー・ロールを強化する

この記事には全面的に改稿された新しい版がありますので、こちらをご参照ください。 serve1another.net (以下アーカイブ) 最近考えたていたのが、なぜ高齢者はより保守的、つまり規範に対して適応的なのか、ということだった。例えば、NHKによる「父親の子育…